アート・バーゼル・パリ2025の出展者が発表。参加ギャラリー数は横ばい、3分の1はパリ拠点

改名後2度目となるアート・バーゼル・パリ2025の参加ギャラリーが発表された。世界40カ国から203ギャラリーが参加し、うち25が初参加を果たす。ミュウミュウの公式パートナー継続や「Oh La La!」の実施など、充実したプログラムでパリのアートシーン活性化を目指す。

2024年のアート・バーゼル・パリの展示風景。Photo: Courtesy of Art Basel Paris
2024年のアート・バーゼル・パリの展示風景。Photo: Courtesy of Art Basel Paris

2025年10月24〜26日に開催されるアート・バーゼル・パリの出展者が発表された。「Pars +, par Art Basel」から改名して2度目の開催となる今回は、40の国と地域から203のギャラリーがグラン・パレに集結。出展ギャラリー数は前年と比べるとほぼ横ばいだが、欧米やアジアをはじめとする各地から25のギャラリーが初参加を果たす。

フェアは、メイン展示となる「Galeries」、新進のギャラリーやアーティストに特化した「Emergence」、そして昨年新設された実験的なキュレーションを紹介する「Premise」と、前年同様に3つのセクションで構成される。参加ギャラリー全体の3分の1がパリ拠点であることからも、「パリのアートシーンを活性化させるとともに、芸術の中心地としての地位をより確かなものにする」という主催者の方針が読み取れる。

参加ギャラリーには、ガゴシアンハウザー&ワースPaceペロタンホワイトキューブデイヴィッド・ツヴィルナーなど欧米の大手ギャラリーが名を連ねる。日本からは、タカ・イシイギャラリーMISAKO & ROSENTake Ninagawaに加え、東京にも拠点を構え、戦後日本人作家の作品を積極的に紹介してきたファーガス・マカフリーBLUMも参加する。

今年のパブリックプログラムには、昨年に続きミュウミュウが公式パートナーとして参加。パリの主要文化機関との連携により、ムーナ・メクアールがキュレーションするテュイルリー宮殿での特別展示も実施される予定だ。

また、普段はあまり展示されることのない、遊び心あふれる作品を参加ギャラリーが紹介する「Oh La La!」も10月24〜25日に実施される。昨年は、シュルレアリスムクィア・アイデンティティ、エロティシズムといったさまざまなテーマを扱う作品が展示されていたが、今回は統一のテーマが設けられるという。

アート・バーゼル・パリのディレクターを務めるクレマン・デレピーヌは、「今年のアート・バーゼル・パリに参加するギャラリーがどんな作品を出品するか非常に楽しみですし、参加を決めてくださったことに感謝申し上げます。今年の充実した企画内容は、アート・バーゼル・パリがもつ求心力と、パリおよびフランスが世界のアート市場と文化界全体で果たし続ける中心的役割を強く示しています」と述べている。

*出展者一覧

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